今でこそ多い大学生のアルバイト講師は、二十年ほど前まではそれほどには多くはなく、学習塾などでは学校の教員の経験者が塾講師をするケースが多くありました。
私立中学受や高校受験の普及により大学生講師が一般化してからのことなのです。
塾へ通う子どもたちが増えるにつれ、講師の数も増やすことになり、受験競争を経験してきた学生をアルバイト講師として採用する塾が増えてきました。
80~90年代後半に入ってからは少人数クラスや個別指導を行なう塾が人気となり、今現在でも最も人気を集めています。
そこには子どもたちの学力低下と学力格差、学級崩壊などが影響されているのかもしれません。
個別指導塾に関しては学校の授業の補習や公立高校受験などを目的とする生徒が多くを占めているため、講師の学力も必要以上のレベルではありません。
しかし難関私立校受験などを目的とする個別指導塾や大手有名進学塾は学力試験の問題レベルも高く事情が異なります。
受験産業業界はとても厳しい世界であり、講師自身が例えばわが子にも通わせたいと言わせるまでのレベルなのです。
そんな中、どうしても学生のアルバイト講師という存在は隠されてしまいます。経験のない若い講師や学生のアルバイトというだけで、マイナスイメージを与えてしまうことは現実なのです。
合格実績等で堂々と勝負ができれば良いのですが、大手有名進学塾は他の塾に負けない評判を宣伝文句にしていて、父母や子どもたちが持つイメージや雰囲気で塾を選ばざるをえない事情を考えれば、致し方ないことかもしれません。
塾に通わすとなるとかなりの費用が掛かります。そこで大切なのは、その講義はそれだけのお金を支払う価値があるかということです。
そこをよく見極めたいところでもあります。