個人指導の塾は、主に中堅クラスの生徒を対象にしています。ですから、難関校を目指すのであれば、やはり最初から大手を選択するのが無難でしょう。大手の指導体制は必然的に集団指導となりますが、集団指導にはメリットもデメリットもあります。メリットの一つは、ライバルの存在が発奮材料になることです。大手の塾ではレベル別にクラスが分かれていますが、それが子どもたちの競争心を刺激します。競争相手がいることによって、勉強の意欲が増幅するという効果があるのです。個人塾に的を絞った場合、こうした効果を期待することはできません。
既に個人塾を選択してしまったご家庭は、次のことをよく認識して下さい。自分にあった個人塾を選べば、成績は数か月で間違いなく上昇します。裏を返せば、数か月経っても成績アップが見込めない時、転塾を決意しなければなりません。転塾は別の個人塾を探すことに加えて、大手に変更するのも選択肢でしょう。その際、個人塾であれば前回の失敗を活かして、自分に合った講師が在籍する塾を選択することに気を付けましょう。アルバイト講師を雇っている個人塾には注意するのが鉄則です。
塾を飲食店に喩えるのは憚られますが、大手の塾はチェーン店、個人塾はマスターが一人で切り盛りしている飲食店だと考えれば、分かりやすいでしょう。チェーン店に入店すれば、見るべきポイントや、雰囲気から察知できることは決まっています。想像するのが容易なのです。それとは異なり、個人のお店であれば、一先ず料理を口にしなければ、判断の下しようがありません。個人塾もそれと同様で、とにかく受講してみなければ分からないという特徴があります。